三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2022年2月6日

町内で開業を目指す人を応援し、参入しやすい環境を作ろうと玉城町では町と商工会がサポートするチャレンジショップ事業をスタート!
町内の施設、アスピア玉城内にある町営温泉施設『ふれあいの館』の一部を店舗として一年間貸出を行います!
昨年10月に、第一号としてカフェを出店したのは志摩市出身の鵜丹谷愛恵さん。
チャレンジショップ『Cafe Jasmine』で経験を積み、幼い頃からの夢だったカフェの開業を目指します!

こちらは玉城町の『アスピア玉城』です。
玉城町の特産品『玉城豚』の加工品の他、地元産の農産物を取り揃えた『ふるさと味工房アグリ』と、温泉を楽しめる『ふれあいの館』、そして広大な子ども広場や花畑も整備され、自然と触れ合える施設です。

 

そんな『ふれあいの館』の一角で昨年、ちょっと変わったカフェがオープンしたということで来てみました。
こちらかな?

 

ありました!
『Cafe Jasmine(カフェ・ジャスミン)』です。
さまざまな種類の分厚いサンドイッチが並び、とっても美味しそう!
他にもおにぎりやデザートなどもあります。

 

こちらが『カフェ・ジャスミン』の鵜丹谷愛恵さん。

「こちらは『チャレンジショップ』で始めているお店となっています。
お店を持ちたいけれど、一歩踏み出すのはなかなか勇気がいりますよね。
そこを町がサポートしてくれるような形でチャレンジできるお店なんです。
『カフェ・ジャスミン』は昨年10月15日にオープンしました。
温泉施設の中ということもあって、定期的に温泉に入りに来るついでに寄ってくれたり、隣のアグリさんに買い物に来た際にちょっと寄ってくれたり…なんとか常連さんが付いてきてくれたかなと思っています」

『カフェ・ジャスミン』は、1年間の期間限定のチャレンジショップ。
玉城町と商工会が実施する事業『玉城町チャレンジショップ』は、商業者の育成・地域活性化を目的に、町内で飲食店・小売店の開業を目指す人を募集。
アスピア玉城の『ふれあいの館』内の店舗で約一年間、期間限定で営業するというもの。
その一番目のチャレンジが、鵜丹谷さんのお店なんです!

 

「アスピア玉城・ふれあいの館の喫茶コーナーが、空きスペースになっておりましたので、地域活性化を目的にこちらを活用いただければと思い、導入をさせてもらいました。
玉城町と商工会が連携しまして、場所の提供であったり、新たな商品の開発の支援、農産物の購入の斡旋と、企業される方が参入しやすい環境を作ることをしております。
施設を利用されている方からも大変好評で、新たな来場者のきっかけになっております。
一年間の限定ですがそれを通して、経験を積んでいただき、玉城町内で新規に開業していただきたいと思っています」

と、玉城町産業振興課の藤井亮太さん。

 

営業前の朝8時半。
鵜丹谷さんは開店準備に追われていました。
すべてひとりでの作業です。

「施設に入ることができるのが8時半からなので、バタバタですね。
1時間半で全部準備してます!
分身ができればいいですが、そうもいかないので、一人でがんばります」

鵜丹谷さんは29歳、志摩市出身です。
ベーカリーなど飲食店での仕事の経験を活かし、いつかは自分の店を持ちたいという、その夢の第一歩としてチャレンジを決めました。

 

「メニューは一から自分で作っています。
ハム一つ取ってもメーカーさんによって違うので、たくさん集めて試食をして、良いものを選んでいます。
もともと家で作っていたりでレシピがあるものもありますが、家庭用のをそのまま使うとコストが掛かるので、そういう意味でも試作・試食を繰り返しました。
また、曜日によっても来る人数が変わりますし、天気でも変わってきます。
毎日悩みながら作っていますね」

と、鵜丹谷さん。

 

出来上がったサンドイッチをカット。
美味しそうな断面です!

「パン店やカフェで働いた経験はありましたが、一歩踏み出せない状態を知り合いに相談したところ、玉城の取り組みを教えてもらい、カフェをはじめました。
製氷機や冷蔵庫などが付いて、月々でお安くしてもらっていることもあり、挑戦できた感じです」

使用料は月額25,000円(光熱費含む。ガス代別途)。
既存の備品等は各自で保険等をかけることで利用可能です。

 

サンドイッチの仕込みが終わったと思ったら今度はおにぎり。

「まさかおにぎりを握ることになるとは思いませんでした」

と鵜丹谷さん。
温泉施設は高齢者の利用が多いため、それに合わせて商品展開も考えたそうです。
これもやってみてわかる貴重な体験です。
鶏五目おにぎりは、祖母直伝の味だそうですよ!

 

商品はサンドイッチが5種類、フルーツサンドが一種類。
一番人気はエビサラダサンド!
かなりボリュームがありますがエビがプリっぷりでおススメです!
フルーツサンドは玉城町産の旬のイチゴを使ったものです。

「イチゴは本当に香りがいいんですよ。
仕入れのときに車に乗せたら車の中にイチゴの香りが充満して、感動しました。
地域の方、伊勢市内、さらに他の土地から来る人に向けて、玉城のすごい所や物を私からも発信していきたいですね」

他にも、コーヒーゼリーや牛乳寒天などのデザートも用意。
ふらっと気軽に足を運んでもらえる、そんなお店を目指します。

 

午前10時、営業が始まりました。
お昼前後が、一番賑わうそうです。

 

「今日、初めて購入しました。
めっちゃ美味しそうでキレイですよねぇ。
すごい映える!?
いい取り組みやと思いますね。
こうやって間借りしていいもの提供してもらって・・・食べさせてもらえたら嬉しいです」

「いろいろな種類があって、ちょっとどれにしようか悩んじゃいました。
このカフェが卒業して実店舗をもったら、また新しいお店に出店してほしいですね」

と、お客さんの声。
カフェ・ジャスミンと、この場所に期待を寄せているのがうかがえます。

 

夢に向かって進み始めた鵜丹谷さんを、玉城町の生産者さんも応援しています。
こちらはお店で使っていたイチゴを生産している『東谷農園』。

「地元で就農して12年目です。
出荷してしまうと、実際加工して出している姿を見ることはあまりないので、近くで食べてもらえるのはありがたいと思い、協力させてもらっています。
がんばって実店舗もオープンしてもらい、地元で協力していきたいと思っています」

と、東谷雅人さん。

 

「チャレンジショップを始めてから、温かいお言葉などをいただくことで、最初にあった不安が消えていっているのを感じます。
突然私が、ポンっと玉城にお店を出したら、とても大変だと思うんですよ。
もちろん今も、チャレンジショップ自体も全然楽なものではありませんが、ここで顔を合わせて、こういう店があると知っていただいたり、玉城町の広報で紹介していただいたりと、チャレンジショップをして良かったと思います」

 

「トルコの民芸品とかが好きで、そういう世界観というかコンセプトが私の中にあり、スパイスを使った料理なども出していきたいと考えています。
まだチャレンジの三分の一もできてないと思っているので、さらに新しいことにどんどんチャレンジしていきたいです!」

と、鵜丹谷さん。

『カフェ・ジャスミン』。
サンドイッチを食べて鵜丹谷さんのチャレンジを応援してみませんか。
アスピア玉城まで、是非お出かけ下さい!